時短:外部からの電話に全員が一斉に出ようとする非効率

以前に努めていた職場では、外部から電話が掛かってくると部内全ての電話が一斉に鳴る仕組みになっていました。部には全部で20人程がいましたが、基本的に掛かってくるのはほとんど営業先からの電話でしたので、実際には営業担当13人のうちの誰か宛に掛かってきていました。

電話は一人ひとりの机上にあったため、20個の電話が一斉に鳴り出す状態でした。すると20人のうち1番早く受話器を上げた誰かが電話に出て、その後誰かに取り次ぐという形になります。

当時は会社の電話ってそんなものかと思っていましたが、今なら断言できます。

「みんな非効率だって考えたこと無いの?」と。

費用が掛かっても電話番号を割り当てれば間違いなく効率的でした

おそらく「電話ごとに番号を割り当てると費用が掛かる」などの理由でそのような状態だったのだと思います。しかし電話は毎日100本程掛かってきます。その度にみなが受話器に手を伸ばすことが当然の状態だったため、やっている事務作業がその都度中断されて私は不満が溜まっていました。

ただでさえ営業に出かけると社内に戻っての事務作業時間は少なくなります。日々5時間以上残業しており、疲労も積み重なっています。一時期電話に出るのは無駄だから止めようと実行しましたが、同僚からずるいという指摘をされて再び出るようになりました。ずるいと指摘してくるぐらいですから、その同僚も度々電話に出ることに不満があったのでしょう。

電話1本掛かってきたときのロス(集中力が途切れる、事務作業が中断される等)を一人当たり20秒とすると、

20秒×電話100回×20人=40,000秒=約11時間です。

平均時給を仮に2,000円とすると、2,000円×11時間=22,000円となり、

1か月となると22,000円×22日=484,000円となります。

営業部は複数あったため、会社レベルで考えるととんでもない金額となります。各電話機ごとに電話番号を割り当てても十分なお釣りがくるでしょう。私が当時の上司ならすぐにこの弊害を変更させました。残業代も減るでしょうし、健康や精神を害する社員数も少なくなるでしょう。

また、電話対応の社員を2人程採用することでもこの問題は解決します。電話は全てその社員が出て、営業担当に振れば良いのです。

仕事そのもの以外の仕組みで、これだけ大きなロスを積み上げている例は私もあまり体験したことがありません。なぜあのときの非効率な状態を誰も指摘しなかったのか、もし当時のメンバーに会うことがあったら聞いてみたいです。

 

こんな記事も書きました。

仕組み:机が狭く事務作業に非効率なので、引き出しを常時開けっ放しにして資料を広げています

仕組み:問い合わせに職場の誰でも対応できるような仕組みを作っておくと有休を取りやすい

仕組み:ウォーキングを継続するため、ウォーキング時にできる他の目的も作ってしまう