良い病院の選び方:病状は一枚の紙にまとめ医師に渡そう

体調が悪くなると病院(診療所)を受診しますが、その病院を選んだ基準は何でしょう。

家からの距離でしょうか? 評判でしょうか? それとも混み具合でしょうか?

 

今から10年程前のことです。

仕事中に背中が痛むようになりました。

背中のこの一点がズキッと痛む、というものではなく、何となくこの辺り周辺がえぐられているように痛む、というものでした。

特に運動をしているわけではなく、背中をぶつけた記憶も無かったため、自分でも何故痛むのか謎でした。

家の近所という理由だけで病院を選択

ちょうど同じ頃、胃が痛むことが多々ありました。

ストレスを溜め込んでいたわけではありません。

コーヒーを飲んだ直後のみ痛むのです。

コーヒーの他にもカフェインを含むお茶や紅茶を飲んでいましたが、

その時は胃に痛みは発生しなかったので、やはり原因はコーヒーだろうと思っていました。

いつまでも治らない背中の痛みと共に胃痛の状態も診てもらおうと思い、家の近所の内科を受診しました。

その診療所については比較的新しくできたということ以外には、評判も混み具合いも知りませんでした。

ただ家の近くにあったから

というだけの理由でした。

病院通い

医師は比較的若い男性で、30代半ばぐらいに思えました。

胃カメラや検査の結果、

ピロリ菌がいるので今後治療しなくてはならない、胃の痛みを背中の痛みと錯覚しているのでしょう」

と説明されました。

そして名前は忘れてしまいましたが、緑色のドロ~ッとした液体を処方されました。

その緑色の液体はこれまで飲んできた薬の中で最も印象深いものでした。

まるで「ゼルダの伝説神々のトライフォース」の中に出てくる魔女が作っていそうなほど、ドロ~ッとしたいかにもという液体でした。

その薬を薬剤師の説明通りに毎日忘れず飲んでいましたが、背中の痛みはいっこうに良くなりません。

薬が無くなったので改めて通院すると、「それでは飲む量を増やしてみましょう」と説明され、前回と同様の緑色の薬を今度は倍ほど処方されました。

しかし数日後、これまでで最も強烈な痛みが背中を走り、とても仕事どころではなくなり、近所にも関わらずタクシーまで使って再び診療所へ向かいました。

医師は特に検査はせず、「処方した薬を継続して飲み続けてみましょう」とだけ説明し、再びあの緑色の液体を処方されました。

薬剤師の態度で、この医者は違うと理解した

体調が優れないまますぐ隣にある薬局へ行き処方箋を出しました。

一週間で三回も訪れているので薬剤師も私のことを覚えています。

さすがに気になったのか、「あれからどんな具合ですか」と丁寧に尋ねてきました。

私は体調が全く改善していないことを説明しながら処方箋を渡すと、

「それでは他の病院を紹介され・・・」と言ったきり、処方箋を眺めながら僅かな時間ではありましたが固まっていました。

その薬剤師の言葉や態度を見た瞬間、

「あの医師はダメなんだ。普通は他の病院を紹介されるのに違いない」と理解しました。

私にとってそれまでは医師は絶対的な存在でした。

医師の言うことを守っていればいつかは体調は回復すると思っていました。

しかしその瞬間、私にとっての医師像は崩壊しました。

その医師に対して申し訳ないですが、その医師の言うことを聞いていたら永遠に体調は治らないとまで思いました。

そしてすぐに大学病院へと向かいました。

病状等を一枚の紙にまとめて医師に渡す

さて、私は新しい病院にかかる場合、

現在の病状の他、自分の病歴や飲んでいる薬を一枚の紙にまとめて

医師に手渡しています。

その用紙があれば私も医師も問診時間を節約できますし、言い忘れもありません。

自分の状態は自分が一番詳しく理解しているはずです。

しかし、いざ診断を受けるときに、言うべき内容を言い忘れてしまっていることがありました。

また、医師と対話しながら説明するため、

自分が言いたいことがやや曲がって伝わる、または曲げて伝えてしまうということがありました。

医師も人間です。患者との問診次第では異なる判断を下してしまうこともあると思います。

しかしその用紙があれば、医師も的確に判断できる可能性が高まります。

イメージで言うと就職面接時における履歴書のようなものでしょうか。

履歴書が無くても面接は出来るのですが、あればより会社側が面接者のことを理解できます。

良い病院をどうやって選ぶのか

誰もがいい医師から適切な診察を受けたいと思っているはずです。

テレビで名医についての特集番組をよくやっています。インターネット上や雑誌でも名医について紹介しています。

そこまでの名医を求めていなくても、近所ではどこの診療所が最も良いのか、といった情報ぐらいは知りたいはずです。

私は今の街に引っ越してきた時、誰も知り合いがいなかったため、以下の方法を試しました。

①毎回異なる診療所を受診する。

②不動産会社に話を聞いてみる。

③薬局で聞いてみる。

④インターネットで調べてみる。

①は確実ですが、よく病気をする人でないと試すことはできません。

②~④はかなり参考になりました。

親しくなった薬剤師から勧められた診療所は本当に良い医師で、一駅分離れていますがずっとお世話になっています。

ただし、④はステマ的な要素が含まれていることは否めません。

私が受診した内科も高評価と低評価にはっきりと分かれていました。

診療所がいいのか、総合病院がいいのか

また、大学病院等の大きな病院の方が街の小さな診療所より優れているかと言うと、決してそうではありません。

両者の役割は異なっているのです。

政府広報オンラインから以下のとおり一部抜粋します。

「診療所は、地域に暮らす人の日常的な病気や軽いけがなどを幅広く診療します。病院は、手厚い医療スタッフを置き、診断・検査・手術・入院などの設備を備えて、手術や入院を伴うような重症患者や救急医療などに対応します。」

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201603/5.html

ちなみに、診療所は入院の病床数が19床以下、病院は20床以上の医療機関の名称となっています。

また、紹介状が無く大病院を受診する場合、5000円以上の初診料がかかります。

こんな医師もいました

とある総合病院の医師です。優秀です。他の病院から紹介されました。診断も完璧でした。

でも会話が上手く噛み合わないことが多いのです。

どうやら上手く他人と会話するのが苦手なようです。

こちらが話している途中で先を読んで話し始めてしまうのです。

患者のことを見下しているとかではなく、本当に苦手の様子でした。

優秀なのに評価が二分してしまうだろうなと思いました。

ピロリ菌についてのまさかの後日談 

数年後、指摘されたピロリ菌のことをふと思い出し、別の診療所でピロリ菌の検査を受けました。

すると信じられないことにピロリ菌が存在していませんでした。

私は医師に別の診療所で除菌しようと説明された旨を伝えましたが、

「ピロリ菌が勝手に消えることはまずない。本当にそう言われたのか」と返されました。

確かに私は数年前、ピロリ菌がいますと診断されたのです。

それではあの医師は私(患者)に嘘を付いていたのでしょうか。

ちなみに私は二十歳を過ぎた頃から身体が弱くなり、継続的に複数の病気に悩まされているため、普通の人と比べて多くの診療所や病院にお世話になってきました。

その私から見ても、上記の医師の対応はひど過ぎるレベルだと思います。

その他の医師は程度の差こそあれ、みな丁寧に向き合ってくれました。

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