「二月の勝者」5巻のあらすじと感想:放課後の居場所を得るのもカネ次第!

「二月の勝者」5巻が出ました。ワーイ!

いつものことですが、好きなマンガの単行本が出るまでの間は待ち遠しいですね。

待ち遠しくて何度読み直したことか。

 

さて、今回のメインストーリーは大きく分けて2つ。

「石田王羅(おうら)くん」の話と「夏休み合宿」の話です。

放課後の居場所がない王羅くんの話はリアルで泣けますよ~。

小学生の放課後の実態について知っている人ほど「うんうん」と頷ける内容です。

Amazonでの評価が高いのも頷けます。

5巻まで来ると中だるみするストーリーとなるのでは、と不安でしたが全くの杞憂でした。

桜花ゼミナール吉祥寺校の塾長である黒木の言葉ですが、

放課後の居場所を得るのもカネ次第」な話です。

 

「王羅くん」と言うのはこの塾で最も成績が悪い生徒です。

塾に来ても勉強はしないため、偏差値は30台後半です。

1巻の初登場のページでさえ、試験前にも関わらずトレーディングカードを手にしています(笑)。

夏休みに自習室には来るのですが、やはり勉強する気はなさそうで、

炭酸ジュースをこぼしたり、教室内でポケモンGOの話をしたり、

さらには塾に来る途中でネズミを追いかけドブにはまり、

汚れた格好でやってきて顰蹙を買うというなかなか凄まじい生徒です。

ただし、勉強の時間は覇気もなくぼうーっとしています。

当然、他の生徒たちはみな勉強の妨げとなる王羅くんを辞めさせようとします。

そりゃそうですよね。

受験まで1年を切っているのに勉強を邪魔されたら怒るのも無理はありません。

しかし、王羅くんには王羅くんなりのある理由があって塾に来ていたのです。

放課後の居場所を得るのもカネ次第

王羅くんの家は母子家庭で、お母さんが働いています。

王羅くんはもともと学童クラブに通っていましたが、4年生になったため退所することになり、放課後は友達と遊ぼうと考えていました。

学童クラブとは、児童福祉法第6条の3第2項の規定に基づき、保護者が労働等により昼間家庭にいない都内小学校に就学している児童に対し、授業の終了後等に児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業です。(東京都福祉保健局のHPより)

しかし共働きの増加により子どもを預ける保護者が増えたことから、定員の関係もあって学童クラブは小学校3年生までしか入れないことが多いのが現実です。 

王羅くんは塾に通う前はカードゲームなどで遊ぶ子どもでしたが、強いカードゲームを持たないことなどで友だちができず、ついには祖母の財布からカード代を盗もうとして母親に見つかります。

困った母親がその居場所として選択したのが、長い時間放課後の居場所となる塾した。

母親も消極的な理由で塾に通わせていることは重々承知していました。

王羅くんは勉強に興味がなくても、ここは自分の居場所のようなので、とにかくここに行けばいいや、と考えて塾に通っていたのでした。

その後、王羅くんについて塾長の黒木が母親と面談して塾を辞めることになり、同じ系列の個別塾に通うことになります。

その方が王羅くんにとって良いだろうという黒木の判断でした。

保護者が共働きなどで家にいない子どもたちの放課後の居場所として、学童クラブ、放課後子供教室、塾などの習い事、外で友達と遊ぶ、留守番などがあります。低学年のうちは学童クラブへ通所する子の割合が多いのかもしれません。

4年生ぐらいになると上記のとおり学童クラブに入所できないこともあり、塾に通う子も増えてきます。しかし塾に通うにはお金がいります。毎月4~6万円の費用がかかり、さらに補習等の追加料金も別途かかります。

保護者にしたら子どもの放課後を有効に、そして安全に過ごさせるためにはどのようにしたら良いのか、お金の面も含めて悩むところです。

「放課後の居場所を得るのもカネ次第」 なのですね。

こんな記事も書きました。

▼「二月の勝者」1巻の紹介です。

「君たちが合格できたのは、父親の『経済力』そして母親の『狂気』」

なんてストレートな塾講師でしょう。でもイイ!

「二月の勝者」(中学受験マンガ)1巻のあらすじと感想:合格できたのは父親の『経済力』母親の『狂気』

▼自分が貯めている仕事を可視化できていますか?

常に頭の中をすっきりさせて仕事をすればストレスは軽減される

▼ゲームはいいですね。リアルなゲームは実際に旅をしている気分に浸れます。

海外一人旅に行けなくなったので、ゲームで旅する気分を味わっています