仕事術:仕事の重要度に関係なく、短時間でできるものからこなす

毎日9時過ぎまで残業が当たり前。クレームは当たり前。有休取得は通院時のみ。土曜も出社しないと仕事が間に合わない。

私は以前、こんな状態で二年半ほど勤務しました。帰宅しても仕事のことを思い出し、夢の中でも何度も仕事をこなしていました。

祝日があると精神的に疲れる

年間を通じてその状態が続くため、やがて国民の祝日が来る度に嫌な気分になりました。休むと仕事が遅れるからです。「ゴールデンウィークなんか無くなればいいのに」と本気で思い、一日を除いてずっと出社していました。

今日は月曜日、今日は土曜日といった感覚が次第に無くなっていき、仕事を進めるためには職場にいる時間を伸ばすことが重要だと考えるようになりました。職場のそばに住んでいる同僚を羨ましく思い、減少した睡眠時間を通勤時間で補うためにひたすら眠るようになりました。

もうここまで来ると異常ですね。でも当時はそれが普通だと思っていました。周囲の同僚も同じように仕事をしていましたし、疑問に感じることがなかったのです。

そういえば面白いもので、当時、一人湯船に浸かっていると、突然仕事のアイデアが浮かぶことが多々ありました。リラックスにより、無意識のうちに頭が整理される、ということがあるのでしょうか。一度だけではなく何度もあったので不思議な体験でした。

※2019.1.27追記

(「学ぶを結果に変えるアウトプット大全」樺沢紫苑:サンクチュアリ出版 に、私の体験に近い記述がありました。

『NHKスペシャル「人体」”脳”すごいぞ! ひらめきと記憶の正体』で、お笑い芸人の又吉直樹さんをモデルに、MRI(画像診断装置)で脳の活動状態を調べると、又吉さんが「ひらめいた」と思ったときの脳の状態は、「ぼーっとしている」ときの脳の状態とほぼ同じだったそうです。

また、アイデアが生まれやすい場所として4B(Bathroom(入浴中、トイレ)、Bus(バス、移動中)、Bed(寝ているとき、寝る前、起きたとき)、Bar(お酒を飲んでちょっとリラックスしているとき))というものがあり、ひらめきが欲しければ考えるのを止めてぼーっとしてみることも重要だと述べていました。

さて、その後、私は徐々に仕事の効率化を図っていき、自分の想像以上に仕事が上手く回り始めました。さすがに残業0は無理でしたが、「週に二日は残業2時間以内」を目標とし、実際にできるようになりました。土曜出勤もなくなりました。

仕事の重要度に関係なく、短時間でできるものからこなす

今回は、当時私が行った効率化の1つを紹介します。

一般的には「仕事は重要なものからこなす」とされています。しかし仕事の早い同僚の1人はそうではありませんでした。「短期間でもすぐに出来るものからこなす」という方法を取っていたのです。

初めて聞いたときは、そんな訳はないだろうと思っていましたが、しかし実際にその同僚の処理スピードは早いのです。私は前述のように残業時間が膨大でしたので、藁にもすがる思いで、その方法を半信半疑ではありましたが試してみました。

 

例えば、私の抱えている仕事が5つあり、全て終えるのに10時間かかるとします。

ただし、そのうち1つは終えるのに9時間かかり、残りの4つは全て終えるのに1時間かかります。その場合、9時間かかる仕事は後回しにし、最初の1時間で4つを終えてしまう、というものです。

どの仕事から手をつけようが、終えるまでに必要な時間は10時間で変わりはありません。しかし、1時間経過した時点で、残った業務の「数」は1か4かの違いが出てきます。「残った業務の数は1つかあ」と意識した場合、何だか気持ちが楽にならないでしょうか。例えそれが9時間かかる業務だとしても、精神的な負担が減少しているはずです。

4つ残っている場合は、まだあの仕事とあの仕事が残っているなあと、頭の中で無意識のうちに他の仕事も反芻しています。気付かないうちに精神的な負担を感じ、仕事も非効率になっている、と私は思うのです。

私の場合、この例で言うと、1つの仕事に意識が集中できたことで、結果的に全10時間の仕事を8.5時間で終わらせられるぐらい時間短縮できました。仕事の途中で、他の未着手の仕事も気になって手を止めてしまう、ということが少なくなりました。

これはあくまでも重要度を無視したやり方であるため、全ての人におススメできるものではないかもしれません。しかし大量の事務作業を抱えて精神的負担を感じているときには、「短時間でできるものからこなす」という方法もあることを思い出していただけると幸いです。書類の山だけではなく、頭の中も整理整頓してみてください。

残業時の思い出:

1.10時になるとフロアーに誰もいないことが多く、シャイな私が一人で踊ってみた

2.エアコンは強制的に止められてしまうため一度熱中症で倒れた

3.地下室の天井に張り付いていたアブラゼミを捕まえた(どこから?)

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