【考察】なぜ仕事が出来ない上司がいる(出世してしまった)のか考えてみた

「あんな上司の下では働きたくないよね」

昼休みに平社員同士でよく話題になる話です。

みなさんが働く組織の上司は全員優秀でしょうか? どんな会社であれ、決してそんなことはないと思います。

必ず優秀ではない上司(悪く言うと無能います。

そこで、なぜ優秀ではない人が上司になってしまうのか考えてみました。

▼以下は以前に書いたツイッターです。

管理能力がある人が上司になるわけではない

必ずしも管理能力がある人が上司になるわけではありません。例として、以下のような社員Aがいたとします。

・一人でバリバリ仕事を進める。

・知識も豊富。

・上司との関係性も良い。

これだけの条件を見ると「Aは優秀だなあ」と誰もが考えます。特にバリバリ仕事を進める人って優秀に見えますよね。

上司はこんな部下がいると有り難い

上司は部下の仕事が順調に進んでいれば概ね満足します。一人でバリバリ仕事を進める部下Aを頼もしく思います。

特に上司との関係性も良ければ、他の部署に手放したくないと思うはずです。

しかし、完璧な人間などそうはいません。このAにも苦手な分野がありました。

結論から言いますと、Aは計画的に仕事を進めるのが得意ではありませんでした。行き当たりばったりで仕事を進めていたのです。

一人で仕事を進められる立場の人は危険である

Aはいつも仕事を一人で進めていました。言い方を変えると個人プレイでした。そのため、周囲はAの苦手な分野に気付きませんでした。

遠回りで無駄な時間を費やしていたことも多々ありました。細かい書類上のミスも多発していました。

また、Aと上司の関係性が良かったこともあり、Aが一人で仕事を進めていることに異論をとなえる者はいませんでした。

ところが、たった一人だけAの能力に疑問を感じている人がいました。それは以前にAから仕事の一部を引き継いだSです。理由は後で説明します。

優秀だと思われていれば出世する(してしまう)

やがてAは出世し管理職となりました。上司に高く評価されていたので当然なのかもしれません。

その後どうなったか。

Aが管理職となった組織は混乱し始めます。組織全体が上手く回らなくなりました。

管理職となったAはここでもバリバリ仕事を進めました。決して手を抜いていません。

他の部署から見ると、やっぱりAの仕事ぶりは凄いなと思うかも知れません。そのため、その組織の混乱は他の部署からこのように見えました。

仕事ができるAが管理職でしょ。部下が悪いんだよ」と。

上司と部下では求められている能力が異なる

しかし状況は以前とは異なります。Aは部下ではなく上司としての立場です。

仕事で求められている能力は平社員とは異なるのです。

今度は「組織全体をいかに上手く回すか」が問われます。管理能力が求められます。一人でバリバリこなすだけでは回りません。

繰り返しになりますが、Aには計画性という能力が不足していました。平社員としては優秀でしたが、管理職としては優秀ではありませんでした。

元の上司がこのAを「部下でも管理職でも同様に優秀だろう」と判断したのが間違いでした。

Aは部下としては優秀でした。

Aは管理職としては無能でした。

管理職は長期的視点を持たなければならない

先ほど、Aから仕事の一部を引き継いだSだけがAの能力に疑問を感じていると言いました。

結論から言いますと、AからSへの引継ぎはとても引継ぎとは言えない低レベルのものでした。

これまでの仕事の経過が全く残されていませんでした。どのように順序立てて仕事を進めていくのか全く検討されていませんでした。

S「Aさん、この業務は今後どのように進めていけばいいですか?」

A「今まで通りでいいんじゃない」

S「ではこの業務の経過記録はどこですか?」

A「経過記録なんている? 契約締結したんだからもういらないでしょ」

S「もし他社が同じような手法で進出してきたらどうしたら良いでしょうか?」

A「そのときになったら上司と相談すればいいでしょ。状況が異なっているから」

S「・・・」

持てる知識からその場で答えを出すような仕事に関してAは得意でした。

しかしある程度の長期的視点を持ち、3か月後、1年後に向けてどのように準備していくのか、効率性を高めていくのかといった仕事は全く出来ませんでした。

仕事を引き継ぐと、前任者の仕事のレベルがよく分かると思います。

何を目的に仕事を行っているのか」

当たり前過ぎる内容ですが、これができていない人が多いです。平社員ならまだしも、管理職ですら曖昧な人が多いです。

ここが明確でない場合は、前任者は仕事ができないと判断して良いでしょう。船の漕ぎ方を知っていても、どの島に向かうか決まっていなければ漂流してしまいます。

融資するだけが目的なのか、融資することで遅れていた企業のIT化を進め効率化を図ることが目的なのかでやり方が変わってきます。正直、融資するだけなら誰でもできます。審査部に止められるでしょうけど。

出世する人の3つの条件

出世する人の条件です。

1 昇進試験が得意だった。

2 管理運営能力は無いが、部下としては優秀だった。

3 上司に気に入られていた。

1「昇進試験が得意だった」はよくあることですが、はっきり言って無意味です。

「試験に強い人」≠「管理能力が高い」です。

昇進試験で良い点数を取るのは勉強が得意な人です。または勉強時間を確保できる部署の人です。

残業が多い人、子育てで忙しい人が試験に時間を費やすことはできません。

2「管理運営能力は無いが、部下としては優秀だった」は先ほどの例で挙げた社員Aの条件です。

管理能力が無いのであれば昇進させてはいけません。

3「上司に気に入られていた」も管理能力が高いかどうかは関係ありません。

能力とは関係ない評価なので、一番最悪な選考かもしれません。

上に挙げた3つともよくあるパターンだと思います。そんな人ばかりが出世する会社であったら、本気で転職も考えた方が良いでしょう。

▼以前に書いた記事です。

【仕組み】昇進試験、また落ちました。(6回目)給料も上がらなくなってきて、モチベーションはどうすれば保たれるのか

どうすれば管理能力がある人を選べるのか

部下の出世について上司が判断してしまうと、どうしても私見が入ってしまいます。

誰だって自分の部署から昇進する部下を出したいと思うでしょう。それは仕方のないことです。

そうならないための理想は、人事部が全社員の能力を完全に把握することです。

常日頃から情報を集め、管理能力等があるのかどうか判断することです。

人事部が時間をかけて情報収集していれば、ある程度は把握できるはずです。大きな誤りには至らないでしょう。

人事部の仕事は重要です。採用業務を担当し、その後の一人一人の仕事ぶりを確認したことがあれば尚更そう思うでしょう。

だからこそ、人事部に配属される社員はエリートコースとも呼ばれる優秀な社員を集めているのですね。

こんな記事も書いています。

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