不得意分野で勝負してはいけない。足の遅い生徒が超努力してもリレーの選手にはなれない。

どうも。

40代平社員です。

小学校時代、何の科目が得意だったでしょうか。

「算数」「体育」「図工」と色々ありますが、現在では「英会話」や「プログラミング」という子どもいるでしょう。

また、漢字検定試験があることから、国語の中の「漢字」という分野が得意科目という小学生もいるでしょう。

どんな分野にせよ得意科目があることはいいことです。

一方で得意科目があればその反対に不得意科目もあります。

子どもにも大人にも得意・不得意はある

子どもがそうであれば当然大人にも得意・不得意があります。

子どもは学校という場でそれが現れるのに対し、大人の場合では仕事において現れます。

つまり得意・不得意は、競争がある場所で明確に現れるのです。

  • 事務を素早くこなせる人、こなせない人
  • 営業で上手く協力関係が作れる人、作れない人
  • 管理能力がある人、ない人
  • 職場の雰囲気を盛り上げることができる人、できない人

同僚の仕事ぶりを観察するとすぐにそれは分かります。

そしてもしあなたが仕事を同僚に振るときは、それぞれの同僚の能力を考えて誰に依頼するのか決めていると思います。

「この仕事を彼女にお願いすると間違いないな」

「この仕事は彼に任せるとA社との関係が悪くなりそうだ」

「この案件を上司に聞いてもきっと理解できないな」

と。

不得意な分野を克服した人があなたの身近にいるか

私たちは幼い頃から

  • 「苦手なものは食べられるようになりなさい」
  • 「鉄棒が苦手なら練習しなさい」
  • 「テストで70点しか取れなかったのだからもっと努力しなさい」

などと言われて育ってきました。

でも、努力すれば不得意なものが全て得意になるでしょうか。苦手なものはなくなるのでしょうか。

小学校では「国語」「算数」「理科」「社会」など、まんべんなく勉強しなくてはなりません。

「算数だけは不得意だから手を抜こう」と思う小学生は少ないでしょう。「不得意だからこそ頑張らなくては」と思うはずです。

でもそれにより不得意だった算数が普通レベルになるでしょうか。努力でさらに得意レベルにまで至るでしょうか。

結果、ほとんど無いでしょう。

何故なら不得意なものは個人の努力不足のせいではないからです。そもそもその人の能力に合っていないからです。

そしてそのことは大人にも当てはまります。

長年一緒に働いている同僚で、不得意な分野を克服して得意になった人を一人も見たことがありません。

不得意なものは諦めた方が良い

「体育」は能力が明確に現れます。外から見てすぐに分かります。不得意な生徒はいくら努力してもどうにもなりません。

足の遅い生徒が世界一のコーチに師事し、毎日欠かさず努力したら速くなれるでしょうか。オリンピックを目指せるでしょうか。

無理です。絶対になれません。ウサイン・ボルトになることは100%出できません。

生まれ持った才能です。

以下参考

「言ってはいけない 残酷すぎる真実」橘玲:新潮新書より抜粋

遺伝率:学業成績 55%、一般知能 77%、音楽 92%、美術 56%、執筆 83%、数学 87%、記憶 56%、スポーツ 85%

出川哲郎さんはお笑い芸人なので不得意を武器にしている

出川哲朗さんはご存知ですよね。

「出川哲郎の充電させてもらえませんか?」という電動バイクの旅で有名です。

お笑い芸人ですが、決してトークが上手いわけではなく、強烈な持ちネタがあるわけでもありません。

しかし本人が気付いていない言い間違いが異様に多く、そこが逆におかしく視聴者を惹きつける魅力となっています。

また、芸能人として偉ぶる様子もなく、各地で住民と打ち解けあおうとしているところに親しみを感じます。

出川さんはお笑い芸人ということもありますが、不得意なトークを逆に武器にしています。

ただし、不得意を武器にしているだけで、得意にしようとはしていません。克服しようとはしていません。

お笑いというテレビ内だからこそできる不得意の武器化です。他にも運動神経が悪い芸人に運動させて笑わせる番組もありますね。

自分の得意なもの、不得意なものを再確認する

不得意な分野の仕事をするより、得意な分野を意識して仕事した方が遥かに効率的です。

もし自分が上司ならば、

・営業が得意な部下には営業をやらせます。

・事務が得意な部下には事務をやらせます。

事務作業が得意な部下を鍛えて、営業もやらせようとは思いません。それぞれが得意な分野を更に伸ばそうとします。

それが組織として最大の力を発揮することになります。

繰り返しになりますが、足が遅い部下を速くなるよう努力させても速くなることはないのです。

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